HIMI TAKAYUKI NARAZAKI SEIGO
HIMI TAKAYUKI
NARAZAKI SEIGO
日美貴之さん 日美貴之さん
楢﨑正剛さん 楢﨑正剛さん

株式会社コプロ・エンジニアード
プラントエンジニア

日美 貴之

名古屋グランパス
クラブスペシャルフェロー
アカデミーダイレクター補佐
アカデミーGKコーチ

楢﨑 正剛

SESSION3

現役時代、名古屋グランパスと日本代表で守護神としてゴールを守り続けた楢﨑正剛。
プラント施工管理担当として、派遣先の施工現場の安全を守りながら、人を束ね、動かす日美貴之。ミスの許されないプレッシャーの中で「守る志事」に取り組む二人が、志事の流儀を語り合う。

志事の流儀

「守る志事」の醍醐味を
広めていく。

流儀1

流儀1

ボールのないところを見る。

日美:私は1993年のJリーグ創設から名古屋グランパスを応援していて、楢﨑さんの活躍もずっと見てきました。お会いできてうれしいです。


楢﨑:ありがとうございます。ずっと応援していただいて、こちらこそ光栄です。


日美:私自身にサッカー経験はないのですが、最近、息子がサッカーを始めました。それをきっかけに「ゴールキーパーがチームで一番大事なポジション」と感じるようになったんです。


楢﨑:息子さんもキーパーを?


日美:いえ、フォワードです。息子の応援で、ピッチ横で何度も試合を観戦しているうちに、キーパーって重要だなと。常にピッチ全体を見渡し、危険の芽をいち早く察知してメンバーに指示を出す。チームの雰囲気や勝敗を大きく左右する働きをしていますよね。息子にも「キーパーはチームの要だよ」と伝えています。


楢﨑:とてもうれしい話ですが、サッカー未経験の方がそういう視点で試合を見ているとは驚きです。一般的にはやはりシュートを打つ前線の選手に目が向きがちなので。


日美:私が施工管理の志事をしているからかもしれません。現場を広く見渡し、安全第一に施工を進行させる、という役割を担っています。職人さんに指示を出す志事なので、常に細かな目配りを大切にしています。


楢﨑:なるほど、キーパーの役割に似ていますね。


日美:楢﨑さんは現役時代、試合中の目配りについて、どのような点に気を付けられていましたか?


楢﨑:ボールがないところを見ることです。ボールのあるところには誰もが自然に意識が向きます。でもボールは1つ、触れている選手も1人だけ。サッカーは11人対11人なので、ボールに触れていない選手が21人います。その21人の間で、次のアクションのためのさまざまな駆け引きが行われているのです。それをいかに見逃さずにいるか、そして、いかに危険な状況に向かわないよう事前に声をかけるかを、特に注意していました。


日美:施工現場に置き換えると、ボールのある場所は実際に作業が行われている場所になると思います。当然、職人の皆さんはそこに意識が集中します。しかし私も一緒にそこだけを見ているわけにはいきません。現場を見渡し、次に作業する場所でつまずくなど危険のある箇所はないか、次の作業への準備は適切に進められているかなど、常に先を見て何をすべきかを考えるようにしています。

流儀2

流儀2

会話で信頼関係を築く。

楢﨑:職人さんとの関係で、苦労されることはありますか?気性の荒い方もおられたりとか。


日美:あります。皆さん、技術を持っている方ですから、自分のやり方へのこだわりが強く、指示に反論する方も珍しくありません。でも、そのやり方に事故のリスクが少しでもあれば、毅然とした態度で指示を押し通します。現場の安全を確保することは、私たちにとって何よりも重要な任務ですから。


楢﨑:こだわりの強い人が多いのは、サッカー選手も同じですね。ピッチ上ではお互いの主張がぶつかり合うことがよくあります。


日美:そこで大事になるのが、作業時間以外のコミュニケーションです。休憩時間などには、職人さんたちと積極的に会話するようにしています。「子どもがサッカーを始めてね」とか、プライベートの話で盛り上がったり。普段からコミュニケーションを重ねることで、作業中に強い口調で注意をしても崩れることのない信頼関係を築くことができています。


楢﨑:ピッチで激論を交わしても、ピッチを離れたらたわいもない会話をして笑い合う、というメリハリはサッカーにおいても本当に大事です。もやもやした気持ちをため込むのは、チームにとって一番良くありません。現役時代を振り返ると、メンバー間のコミュニケーションが活発だった時期もそうでもない時期もありましたが、やはり活発だった時期の方がチームは強かったですね。

流儀3

流儀3

自分の成長を信じる。

日美:楢﨑さんはゴールキーパーでJ1最多出場記録をお持ちですよね。なぜ長い期間にわたって活躍できたのか、その秘訣をぜひ知りたいです。


楢﨑:大前提として、スキル向上への努力を怠らなかったことですね。40歳を超えても「まだまだうまくなれる」と本気で思いながらトレーニングしていました。それとバージョンアップを常に考えて取り組んでいたのはよかったと思います。


日美:バージョンアップ、ですか。


楢﨑:現役時代はたくさんの監督の下でプレーし、さまざまな戦術を経験しました。その都度、監督から要求されることは変わりました。その中で、自分のプレースタイルを固めてしまうのではなく、要求に応えられるよう少しずつ変えていったのです。日美さんも志事の中でバージョンアップに取り組んでいるのではないでしょうか。


日美:そうですね。同じような施工作業に取り組む際も「前回よりスムーズに進められるようにしよう」「職人さんにとってやりやすい作業にしよう」「コストを下げよう」といった改善は常に考え、エンジニアとしての成長を心がけています。個人的な話ですが、こういう成長への意欲については、我が子をライバルだと思っています。


楢﨑:息子さんがライバル?


日美:息子は「世界一のサッカー選手になって、日本をFIFAワールドカップで優勝させたい」という大きな夢を持っています。子どもはその夢に向かって、そして私は志事の中で、お互いに「一日一つ、必ず何か成長できたと言えるようにしよう」というルールを決めています。お互いを応援しながら、競い合っている感じです。


楢﨑:素敵な話ですね。うらやましくなるような親子関係です。

流儀4

流儀4

理念を共有する。

楢﨑:コプロという会社の良さについては、日美さんはどこにあると感じていますか?


日美:社長が創業時から大切にしている「社員ファースト」という理念が、全社に浸透していることです。派遣先で働く私たち技術社員へのフォローが定期的にあり、一人一人のことを大切に考えてくれていると実感しています。


楢﨑:それは素晴らしいことですね。サッカークラブにおいても、理念の共有はとても重要です。試合で戦うのは選手ですが、選手だけが戦っているという意識では、長いリーグ戦で結果は出ません。監督、コーチ、さらにその上の強化担当、GM、社長も含めてクラブ全体が一つにまとまって戦わないと、持続可能性のある強いチームはできないと思います。

流儀5

流儀5

プレッシャーを喜びに変える。

日美:楢﨑さんは今「クラブスペシャルフェロー」など、さまざまな肩書きで活動されていますが、今後どんなことを目指していこうとお考えですか?


楢﨑:日本におけるゴールキーパーの地位をもっと輝かしいものにしていきたいですね。キーパーは、実はゴールを決めるのと同じ、あるいはそれ以上に勝利に貢献する志事ができるポジションであることを、より多くの人に知ってほしいと考えています。


日美:スーパーセーブで1点を止めるのは、シュートで1点を決めるのと同じ価値がありますよね。


楢﨑:そうしたプレーが評価されるのもうれしいのですが、それだけではありません。例えば試合開始直後、真正面からの強いシュートを、はじくことなくしっかりキャッチする。その一つのプレーが、チームメイトに安心感を与え、戦意を鼓舞します。真後ろにゴールを背負い、ミスは絶対に許されないというプレッシャーの中で、確実にそれができるかどうかも、試合の流れを大きく左右します。こうした目立たないプレーの重要性は、キーパー経験者にしか分かりません。ヨーロッパではキーパーを尊敬する文化が根付いているので、日本も少しでもそれに近づけていきたいですね。


日美:私たちの志事も、指示のミス一つが建物の欠陥につながってしまうことがあります。まさにゴールを背負うようなプレッシャーですが、その責任感は、建物が完成した瞬間に大きな喜びに変わります。以前、高層複合ビルの施工管理に携わり、オープンした時に家族を連れて行ったことがあります。子どもに「この建物はお父さんの志事で建ったんだよ」と教えたらすごく喜んでくれました。この達成感は、多くの人に経験してもらいたいと感じます。


楢﨑:サッカーをやっていると、同じように大きな達成感があります。リーグで優勝したときなどは、本当に多くの人が、我がことのように喜んでくれます。でも、そこに至るまでにはつらいことのほうが多い。ただ、日々のプレッシャーや緊張に耐え、歯を食いしばって進むからこそ、報われた瞬間の喜びは何ものにも代えがたいと思います。お互い、自身が誇りを持って取り組んでいる「守る志事」の醍醐味を、もっともっと広めていきたいですね。


日美:はい、そのためにもより多くの人にコプロを知ってもらえるよう、コプロのさらなる成長に貢献していくことが今後の目標です。

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